三条市・伊久礼神社(イグリジンジャ)由緒ある神社の拝殿を建て替え。 獅子鼻や虹梁、格天井に描かれた鳩の絵を新しい建物へ受け継ぎました。
お客様のお悩み
三条市に鎮座する伊久礼神社(式内宮)。
古い歴史と由緒を持ち、
地域の皆様に大切にされてきた神社です。
平成21年(2009年)、
氏子の皆様や地域の方々のご協力と、
新潟県中越大震災復興基金の支援を受けて
進められた改修工事です。
今回の工事では、
既存の社殿を残し、
古い拝殿を建て替えました。
建物を新しくする一方で、
以前から使われていた彫刻や装飾には、
まだ使えるものがありました。
長く受け継がれてきた建物だからこそ、
何を新しくし、何を残していくのか。
そんなことも考えながら進めた工事でした。
職人の見極めPOINT
古い拝殿を解体する際、
再利用できる部材を取り外して残しました。
獅子鼻(獅子や獏などの彫刻)や、
虹梁(こうりょう・彫刻が施された梁)も
そのひとつです。
取り外した古い部材は、
使える状態を確認しながら、
新しい拝殿へ再利用しました。
そして、今回の工事で
特に印象に残っているのが、
格天井に描かれていた鳩の絵です。
以前の拝殿の天井にあった鳩の絵を、
新しくつくる格天井の中に組み込みました。
周囲の木材は新しくなりましたが、
中央には昔からあった鳩の絵が残っています。
新しいものに取り替えることはできますが、
長い年月を重ねてきたものは、
簡単につくり直せるものではありません。
使えるものは、
できるだけ残して使う。
そんなことを考えながら、
一つひとつ工事を進めました。
工事を終えて
新しい拝殿が完成しました。
新しい木材で組み上げた建物に、
以前から使われていた獅子鼻や虹梁が納まりました。
そして、天井を見上げると、
そこには昔からあった鳩の絵。
新しい木材に囲まれた古い絵は、
完成当時、ひときわ目を引く存在でした。
建物の姿は大きく変わりましたが、
以前の拝殿の面影も残っています。
古い建物を直す仕事では、
新しくすることばかりが正解ではありません。
その建物にしかないものを、
どうすれば残せるのか。
住宅のリフォームでも、
私たちが大切にしていることです。
新しい拝殿の天井に、昔からあった鳩の絵。
今振り返っても、
残してよかったなと思う仕事です。
※同時期に日吉神社も改修させていただきました。
なおこの工事は、
株式会社まる五建商が平成21年(2009年)に
手がけた神社改修の施工記録です。
現在はリノプラスとして、
三条市を中心に古い住宅の
リフォーム・リノベーションにも取り組んでいます。